交通に纏わる記念貨幣の価値は?
主な種類や特徴を紹介!
交通に纏わる記念貨幣の一例として、「瀬戸大橋開通記念硬貨」や「青函トンネル開通記念硬貨」などが挙げられます。それぞれの記念硬貨が発行されたのは、1988年。また、いずれの硬貨も、額面は500円の1種類のみです。この記事では、2種類の記念硬貨について紹介します。
交通に纏わる記念貨幣の概要
交通に纏わる記念貨幣として、1988年に瀬戸大橋開通を祝して発行された瀬戸大橋開通記念硬貨が挙げられます。瀬戸大橋は、本州の岡山県と四国の香川県を結ぶ橋です。もしかしたら、瀬戸大橋のことを、一本の巨大な橋と勘違いしている人もいるのではないでしょうか。瀬戸大橋は、10本もの橋が組み合わさった建築物です。美しい白い大きな橋には道路と鉄道が併設されており、人々の生活を支えています。なお、観光スポットとしての役割も見逃せません。青空に生える雄大な姿が見応え抜群です。また、夜にはライトアップされ、ロマンティックな景色を楽しめるでしょう。瀬戸大橋の建設当時の様子を知ることができる、見学ツアーも開催されています。 青函トンネル記念硬貨も、トンネル開通を記念して1988年に発行されました。本州の青森県と北海道の上磯郡をつなぐこのトンネルは、別名、青函隧道(せいかんずいどう)とも呼ばれており、その長さは53.85km。2016年にスイスの「ゴッタルド・ベース・トンネルトンネル」が開通するまでは、世界最長の橋でもありました。なお、東洋ではいまだに、最長の海底トンネルとして君臨しています。
交通に纏わる記念貨幣の種類と特徴
交通に纏わる記念貨幣の主な種類として、瀬戸大橋開通記念硬貨と青函トンネル開通記念硬貨の特徴について紹介します。
瀬戸大橋開通記念500円硬貨
瀬戸大橋開通記念500円硬貨は1988年(昭和63年)に発行され、発行枚数は2000万枚でした。量目は13g、直系は約30mm、加えて、素材の品位は銅が75%、ニッケルが25%の割合で構成されています。当時の販売価格は1900円と額面をはるかに超えるものでしたが、橋の開通を祝う人々が、こぞって購入しました。当時、建設は難航し、完成まで9年ほどの歳月がかかっています。特に、大変だったのは、海底に基礎を作る工程。ダイバーが爆弾を設置する作業、爆破の指示は、周辺の人々の暮らしに問題が起きないよう、慎重に計算したうえで行われました。ほかにも、材料の選定や運搬など建設にはさまざまな苦難があったとされています。こういった状況に向き合うべく、瀬戸大橋には当時の最先端技術が集結しています。
貨幣のデザインにも注目してみましょう。表側は、岡山県側から見た瀬戸大橋の前景が描かれています。吊り橋がいくつも重なり、瀬戸内海に浮かぶ島に沿って、蛇行している様子が見て取れるでしょう。なお、裏面には本州と四国の地図、そして瀬戸大橋が描かれています。
青函トンネル開通記念500円硬貨
青函トンネル開通記念500円硬貨は、青函トンネル開通記念500円白銅貨幣ともいわれます。発行されたのは、瀬戸大橋開通記念硬貨と同じく1988年(昭和63年)で、発行枚数は2000万枚でした。量目は13g、直径は30mm、さらに、銅75%に対してニッケル25%の割合で構成されています。販売価格は500円で、通貨として両替したり使用したりすることは可能です。しかし、自動販売機などの機械では大きさなどの問題から使えない場合もあるので、使用したいときは銀行の窓口で、両替を申し込むと良いでしょう。なお、記念貨幣の表面には、青函トンネル、津軽海峡を表す波、そしてかもめが描かれています。また、裏面には北海道と本州の地図が描かれています。
同時期に発行された青函トンネル・瀬戸大橋開通記念貨幣セットにも注目してみましょう。この貨幣セットは、同時に開通した2つの建設物を記念して発行されました。ケースの表面には、トンネルと橋の部分がつながった状態で日本地図が描かれています。