【新幹線鉄道開業50周年記念貨幣】相場やオススメ買取業者をご紹介

新幹線鉄道開業50周年記念貨幣の価値は?
主な種類や特徴を紹介!

JRグループ各社が運行し、都市間を高速で結ぶ鉄道として知られる新幹線鉄道は、2014年に開通から50周年を迎えました。それを記念して発行された新幹線鉄道開業50周年記念貨幣は、種類が多いことからコレクターにとって人気の高い硬貨です。この記事では、新幹線鉄道開業50周年記念貨幣の種類やそれぞれの特徴などについて詳しく解説します。

新幹線鉄道開業50周年記念貨幣の概要

新幹線が開通したのは1964年のことで、初めての新幹線は東京から新大阪までを結んでいました。東京から新大阪までを時速200kmの速さで、わずか4時間で移動できる新幹線は夢のような鉄道で、多くの人を魅了したのです。2014年(平成26年)には、新幹線の開業から50周年を迎え、それを記念し千円貨幣と百円貨幣が発行されています。 千円貨幣は素材に金属が使われ、特殊な技術を用いて製造されました。プレミア貨幣としても扱われ、価値が高められています。百円貨幣は、異なる種類の金属板をサンドイッチのように挟んだ技法であるクラッド技術を用いて作られているのが特徴です。百円硬貨にクラッド技術が使用されたのは初めてで、大きな注目を集めました。

新幹線鉄道開業50周年記念貨幣の種類と特徴

新幹線鉄道開業50周年記念貨幣は路線ごとに作られているものも存在し、さまざまな種類が発行されています。ここからは、新幹線鉄道開業50周年記念貨幣の種類や特徴を紹介しましょう。

新幹線鉄道開業50周年記念貨幣(千円銀貨幣)

新幹線鉄道が開業から50周年を記念した2014年(平成26年)に発行されたのが新幹線鉄道開業50周年記念貨幣(千円銀貨幣)です。これは、造幣局が販売するプレミア型の記念貨幣として知られています。

プレミア型の記念貨幣とは、素材に貴金属を使用したものであり、特殊な技術を用いて製造されたものです。この貨幣の場合には純銀が使用されました。発行枚数は5万枚で量目は31.1g、直径は40mmと大きめのサイズで作られたこの貨幣の表面には、新幹線0系列車が描かれています。新幹線0系電車は国鉄が東海道新幹線開業に向けて開発した、初代の営業用新幹線として世界初の高速鉄道車両です。

新幹線0系電車とともに、富士山と桜が配され、日本らしさあふれるデザインに仕上がっています。裏面も0系新幹線の正面図です。裏面の0系新幹線には、虹色発色技術が使用され、カラフルで美しい姿が楽しめると高い人気を誇ります。

新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣(東海道新幹線)

東海道新幹線鉄道開業50周年記念貨幣には百円クラッド貨幣も発行されています。2015年(平成17年)に発行されたもので、東海道新幹線をモチーフにしたものです。発行枚数は232万4000枚と多く、比較的入手しやすいでしょう。

表面のデザインは東海道新幹線N700系で、鉄道ファンからも高く評価されています。N700系はJR東海、JR西日本、JR九州に在籍する新幹線で、これまでの700系をベースに快適性と高速性、環境性能を向上させたモデルです。

裏面のデザインは100円硬貨共通の図柄となる0系新幹線が描かれています。白銅及び銅を素材としたこの貨幣は、銅87.5%、ニッケル12.5%という品位です。量目は4.8g、直径は22.6mmと通常の100円硬貨と同じ大きさが採用されています。

微細線集合や斜めギザといった特徴をもつこの貨幣は、単体だけでなく独立行政法人造幣局より貨幣セットも販売され、人気を博した1枚です。

新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣(山陽新幹線)

新幹線鉄道開業50周年を記念して発行されたクラッド貨幣には山陽新幹線もあります。2015年(平成27年)に229万2000枚が発行された記念貨幣で、表面に描かれたのは山陽新幹線500系電車です。

新幹線500系電車はJR西日本が保有する新幹線で、ノーズの先頭が長い独特のスタイルをしています。N700系の登場以降にはこだまとして運行し、活躍し続けている車両です。裏面は100円硬貨共通の図柄であり、初代新幹線として知られる0系新幹線が配されています。

白銅及び銅素材のこの貨幣は、銅87.5%、ニッケル12.5%という品位で作られました。また、量目4.8g、直径22.6mmという一般的な大きさです。微細線集合や斜めギザといった特徴があり、独立行政法人造幣局より貨幣セットとしての販売も行われています。

新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣(東北新幹線)

東京から新青森までを最短2時間59分で結ぶ東北新幹線にも、新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣があります。2015年(平成27年)に発行された新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣(東北新幹線)の表面のデザインは東北新幹線E5系電車です。

JR東日本の新幹線車両であるE5系車両は、2012年の鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞するほどの人気があります。裏面には100円硬貨共通の0系新幹線が配され両面で新幹線が楽しめますが、230万4000枚と発行枚数が多く、銅87.5%、ニッケル12.5%という品位や白銅及び銅素材で作られていることから、買取ではそれほどの価値は期待できません。

また、量目は4.8g、直径は22.6mmと通常の100円硬貨と同じサイズです。微細線集合や斜めギザが使用されているといった特徴もあります。そのほかの新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣と同じでしょう。単体だけでなく、貨幣セットとしても販売された記念貨幣です。

新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣(上越新幹線)

表面のデザインに上越新幹線E4系電車が採用された新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣(上越新幹線)も、人気があります。上越新幹線E4系電車は1997年12月に営業運転を開始したJR東日本の新幹線です。全車2階建てという独特のスタイルで、長いノーズと、低い位置にあるライトや運転席が特徴でしょう。

2015年(平成27年)に発行されたこの記念貨幣の裏面には、0系新幹線が描かれています。発行枚数は228万8000枚と多いため比較的手に入れやすい貨幣です。

素材は白銅及び銅で、品位は銅87.5%、ニッケル12.5%です。通常の100円硬貨と同じ量目4.8g、直径22.6mmに仕上げられ、微細線集合や斜めギザが施されました。

新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣(北陸新幹線)

1997年に東京駅から長野駅を結ぶ長野新幹線として部分開業した北陸新幹線は、2015年に長野駅から金沢駅間が開業しています。北陸新幹線を題材としたのが新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣(北陸新幹線)です。

2015年(平成27年)に236万枚が発行されたこの記念貨幣の表面には、北陸新幹線の顔ともいえるE7系・W7系が描かれています。E7系とW7系は同じ車両ですが、JR東日本が所有するのがE7系、JR西日本の所有はW7系と呼び分けられているのです。

グリーン車よりも上級クラスとなるグランクラスが導入されている新幹線で、快適な移動ができると高く評価されています。裏面には100円硬貨共通の図柄となる0系新幹線の正面がデザインされているのが特徴です。

白銅及び銅素材であり、品位は銅87.5%、ニッケル12.5%、量目4.8g、直径22.6mmの大きさに、微細線集合や斜めギザが施されています。発行枚数が236万と多いため、希少価値は高くありません。独立行政法人造幣局からの貨幣セットの販売もあり、状態がいい場合、買取価格が期待できます。

新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣(山形新幹線)

山形新幹線の新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣は、2016年(平成28年)に発行されています。発行枚数が297万2000枚と極めて多く、たくさんの人の手に渡った記念貨幣です。

表面には山形新幹線のE3系電車が描かれています。新幹線E3系電車は、JR東日本の新幹線直行特急用新幹線車両です。小型車両として知られる400系の車体にE2系の性能を兼ね備えたE3系はミニ新幹線として親しまれています。

裏面の図柄は100円硬貨共通の0系新幹線で、ミニ新幹線とのコントラストが楽しめる1枚です。偽造防止技術にも優れ、微細線集合や斜めギザなどを採用。素材は白銅及び銅で、銅87.5%、ニッケル12.5%といった品位で作られています。量目は4.8g、直径22.6mmのため、通常の100円硬貨と同じ位のサイズです。

新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣(秋田新幹線)

秋田新幹線の新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣は、2016年(平成28年)に発行されました。298万4000枚が発行されたこの記念貨幣の表面のデザインに選ばれたのは、秋田新幹線を代表するE6系車両です。

新幹線E6系車両はJR東日本が2013年3月16日から営業を開始した車両であり、ミニ新幹線でありながらも時速320kmという最高速度を記録しています。また、赤い車体がトレードマークです。

裏面のデザインには0系新幹線が描かれ、ほかの100円硬貨と共通の図柄が採用されています。微細線集合や斜めギザなどが使用されていることから、偽造されにくい仕様です。

白銅及び銅素材、品位は、銅87.5%、ニッケル12.5%、量目4.6g、直径は22.6mmで作られています。貨幣セットとして独立行政法人造幣局から発行されたものもあり、買取では貨幣セットが人気です。

新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣(九州新幹線)

九州の主要都市を結ぶ九州新幹線をモチーフにした新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣(九州新幹線)は、2016年(平成28年)に299万6000枚が発行されました。裏面のデザインは100円硬貨共通の図柄となる0系新幹線ですが、表面のデザインとして採用されたのは九州新幹線800系電車です。

800系はJR九州に在籍する新幹線であり、九州新幹線の初代車両として知られています。700系をベースに開発された800系は、2004年(平成16年)の登場以来、多くのファンから親しまれてきた車両です。よって、鉄道愛好家からの注目も集める記念硬貨といえます。

独立行政法人造幣局からは単体だけでなく貨幣セットも発行され、貨幣セットに人気が集中している傾向です。白銅及び銅素材で、銅87.5%、ニッケル12.5%といった品目や量目4.8g、直径22.6mmといった大きさはほかの新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣と共通です。

微細線集合や斜めギザなどの偽造防止技術を使用し、高い技術で作られた記念貨幣としても知られています。

新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣(北海道新幹線)

北海道新幹線は、新幹線鉄道開業50周年記念百円クラッド貨幣のなかで、301万6000枚と発行枚数が極めて多いです。2016年(平成28年)に発行されたこの記念貨幣は、裏面の0系新幹線の図柄や白銅及び銅といった素材、銅87.5%、ニッケル12.5%で構成されています。

また、量目4.8gや直径22.6mmで、通常の100円硬貨の大きさ程度です。微細線集合や斜めギザといった偽造防止技術も同じ物が使用され、独立行政法人造幣局より貨幣セットが販売されています。

表面には北海道新幹線H5系が描かれているため、北海道新幹線らしさがうかがえる1枚です。北海道新幹線H5系はJR北海道が所有している新幹線で、グリーンの車体が特徴でしょう。E5系と同型の車両ですが、ボディに引かれた紫色のラインがH5系を見分けるポイントです。発行枚数が多いため買取価格には期待できませんが、状態によっては高値がつくこともあるでしょう。

新幹線開業50周年記念貨幣セット

新幹線開業50周年記念貨幣は、単体だけでなくセットでも販売されています。4点セットと5点セットの2種類があり、それぞれにセット内容が異なります。よって、どちらのセットも集めたいと願うコレクターが多いようです。

4点セットは2016年(平成28年)に発行されました。3万部が発行されたこのセットには、2016年(平成28年)に発行された山形新幹線、秋田新幹線、九州新幹線、北海道新幹線の新幹線開業50周年記念100円貨幣の各1枚が収められたのが特徴です。この4枚がセットになっていることから、4点セットと呼ばれています。

4点セットが発行された前年となる2015年(平成27年)に発行されたのが5点セットです。発行部数は3万部と4点セットと同じですが、セット内容が異なります。2015年(平成27年)に発行されたの新幹線開業50周年記念100円貨幣5枚で1セットです。内容は、東海道新幹線が1枚、山陽新幹線が1枚、東北新幹線と上越新幹線、さらに北陸新幹線の各1枚がセットされています。