日本国際博覧会記念硬貨の価値は?
主な種類や特徴を紹介!
2005年に開催された愛知万博を記念し発行された硬貨を、日本国際博覧会記念硬貨といいます。この硬貨には、主に3種類の記念硬貨があり、その他2種類のセットが発行されています。
主な3種類として挙げられるのが愛知万博500円ニッケル黄銅貨と1000円銀貨、さらに、1万円金貨です。これらの記念硬貨にはどのような価値がつけられているのでしょうか。今回は、日本国際博覧会記念硬貨について、それぞれの種類や特徴、買取での評価を紹介します。
日本国際博覧会記念硬貨の概要
2005年に行われた日本国際博覧会は、愛知県で開かれたことから「愛知万博」として知られています。2005年(平成17年)3月25日から9月25日まで、長久手会場と瀬戸会場の2会場を使って開催された博覧会です。 博覧会協会が定めた正式な略称を「愛・地球博」といいます。自然の叡智をテーマにさまざまな展示が行われ、国内外からたくさんの入場者を集めたことから好評を博したと博覧会であったといえるでしょう。 そんな日本国際博覧会を記念して発行されたのが日本国際博覧会記念硬貨です。入手しやすい記念硬貨のひとつに数えられますが、コレクターには非常に人気があります。日本国際博覧会記念10000円金貨など、額面をこえる価格での買取も期待できる記念硬貨です。
日本国際博覧会記念硬貨の種類や大阪万博との違いを紹介
日本国際博覧会記念硬貨には、3種類の額面が発行されています。それぞれにはどのような特徴があるのでしょうか。また、大阪万博の際に発行された記念硬貨との違いが気になる人もみられます。ここからは、日本国際博物館記念硬貨として発行された3種類の特徴を説明し、大阪万博と異なる点についても併せて解説しましょう。
大阪万博と日本国際博覧会の硬貨の違い
日本国際博覧会と大阪万博の主な違いとして、ここでは大阪万博について少し触れてみましょう。
2005年に開催された日本国際博覧会より30年以上も前となる、1970年3月15日から9月13日まで開催されていたのが大阪万博です。日本万国博覧会とも呼ばれた大阪万博は、183日間に渡り、大阪吹田市の千里丘陵で開催されました。
「人類の進歩と調和」をテーマに77カ国が参加したこの博覧会は、日本で最初の国際博覧会です。また、大戦後に高度経済成長を成し遂げ、アメリカに次ぐ経済大国へと成長した日本を象徴するイベントでもありました。よって、世界中からの注目が集められたのです。
この大阪万博を記念し造幣局より「日本万国博覧会記念100円白銅貨幣」が発行されています。額面が100円の白銅貨のみの発行でしたが、表面には葛飾北斎の富嶽三十六景「赤富士」が描かれた魅力的な硬貨です。
裏面には大阪万博のシンボルマークであった桜の花びらがデザインされ、その美しさで多くのコレクターを魅了しています。絵柄の美しさから、今もなお愛され続けている記念硬貨のひとつだといえるでしょう。
日本国際博覧会記念500円黄銅貨
日本国際博覧会記念500円黄銅貨は、愛知万博が開催された2005年(平成17年)に発行された記念硬貨です。発行枚数は824.1万枚であり、手頃な価格から多くの人が買い求めています。量目は7g、直径26.5mmというサイズを持ち、銅720に対して亜鉛200、ニッケル80という品位で作られた硬貨です。
表面の背景には大きく地球が描かれ、その上に「愛・地球博」の愛称ロゴマークが刻まれています。裏面には、2005年日本国際博覧会のロゴマークに加え、大地を表現したボーダーラインも描かれているのが魅力でしょう。
500円黄銅貨は、発行枚数が多かったため、額面ベースで買取られるケースが多くみられます。また銅素材で作られていることから、地金価値にも期待できないでしょう。しかしながら、未使用の場合には高値がつけられることもあります。
日本国際博覧会記念1000円銀貨
日本国際博覧会の前年である2004年(平成16年)に発行されたのが日本国際博覧会記念1000円銀貨です。発行枚数は7万枚であり、31.1g、直径40mmの純銀(銀1000)で作られています。
絵柄の表面にカラー印刷が使用されているのが特徴だといえるでしょう。カラーコインタイプとなる1000円銀貨の表面には、若木に縁どられた地球が描かれているのです。さらに、「愛・地球博」の愛称ロゴも刻まれました。
裏面の絵柄に採用されたのは日本国際博覧会のマークと大地を表現したボーダーラインです。1000円銀貨はプレミアム型記念硬貨とよばれるものであり、販売当時には1000円の額面に対し6000円という値段が設定されました。これは、製造に額面以上に費用がかかることが理由です。美しいカラー印刷が楽しめることから人気の1枚であり、買取では高く評価されているといえるでしょう。
日本国際博覧会記念10000円金貨
1000円銀貨が発行された2004年(平成16年)に、銀貨と同じく7万枚が発行されたのが日本国際博覧会記念10000円金貨です。15.6gの量目で、直径26mmというサイズの10000円金貨は、純金(K24)で作られています。金の価値が高いため、買取では高値がつけられることが多いでしょう。
また、表面の絵柄には地球と自然がダイナミックに描かれ、ほかの2枚と同じように「愛・地球博」の愛称ロゴが採用されています。さらに、愛知県の県鳥であるフクロウ科の「コノハズク」も地球に住まう生命として描かれているのです。
裏面のデザインは500円黄銅貨と1000円銀貨と同一ですが、絵柄が金色に輝き存在感を増しているといえるでしょう。10000円金貨はすべてプルーフ貨幣として発行され、鏡面加工が施されています。極めて美しいことからコレクターからの注目を集める1枚です。