海外コインの買取相場とは?古銭買取業者が詳しく解説します!

有名な海外の記念コインの価値は?
主な種類や特徴を紹介!

記念コインは日本だけでなく、海外でもさかんに発行されています。ただ、日本以外の国で発行されたコインは、海外の記念コインとして区別されているのです。海外コインのなかにはすでに発行されていないものや、純金で作られた価値の高いコインもあるでしょう。

また、コレクション用の記念コインを収集目的で集めている人もめずらしくなく、一部のマニアに人気です。この記事では、海外の記念コインのなかでも有名な種類を詳しく紹介します。

有名な海外の記念コインの概要

海外の記念コインにはたくさんの種類がありますが、海外金貨や硬貨には高い鑑定価値が期待できるものが含まれています。なかでも、純金素材のものやケース入り記念コインの場合には高値がつきやすいとされています。 また、歴史的な記念コインや流通枚数が少なかった場合には付加価値が付きやすくなります。付加価値が付いている記念コインは、地金の価値以上の価格がつけられることから、買取価格が上がる可能性が高いでしょう。 しかしながら、海外の記念コインの多くは流通を目的として発行されています。流通量が比較的多いことから、それほどの価値が期待できないケースもあるでしょう。買取価格は海外コインの種類によって異なるため、鑑定にはしっかりとした知識が必要です。

有名な海外の記念コインの主な種類と特徴

多くの種類をもつ海外の記念コインには、異なった価値がつけられています。手元の海外の記念コインにどのくらいの価値がつくのが気になる人も多いのではないでしょうか。そこで、海外の記念コインの代表的な種類を紹介し、特徴などについて解説します。

ファーストレディ 10ドル金貨

アメリカ合衆国で2007年(平成19年)に発行されたファーストレディ10ドル金貨も人気の記念コインの1つです。ファーストレディとは、一般的に大統領や首相の夫人のことをいいます。非公式の敬称ですが、一般的に広く親しまれている呼び名です。

アメリカ合衆国の初代ファーストレディとなったのは、ワシントン大統領の妻であるマーサ・ワシントンで、その後、40代のナンシー・レーガンまでファーストレディ10ドル金貨が発行されました。

これらの10ドル金貨は、大統領を影で支えたファーストレディたちの功績を讃えて発行されたのです。通称ファーストスパウズとも呼ばれ、コレクターからも人気があります。発行枚数はそれぞれ3655枚~2万枚程度であったことから希少性が高く、付加価値も期待できるでしょう。

一般流通用MSのほかにも2012年以降には投資用PRプルーフが発行され、それぞれに異なった価値がつけられています。

大統領1ドル硬貨

アメリカ合衆国で発行された記念コインとして知名度が高いのは大統領1ドル硬貨です。2007年から2016年までの10年間にわたって発行されたのが特徴で、2005年に議会制定法、公法109-145が制定されたことをきっかけに作られるようになりました。

1ドル硬貨の表面にアメリカ合衆国の大統領の肖像画が刻まれており、初代大統領であるジョージ・ワシントンから、第40代のロナルド・レーガン大統領までが作られたのです。ただし、通貨発行規定により、存命中の大統領は除外されています。よって、第39代のジミー・カーター大統領の1ドル硬貨はありません。

この大統領1ドル硬貨は、銅・ニッケル・亜鉛・その他といった素材を使用していることから、地金の価値はそれほど期待できないでしょう。当初は流通目的として発行されていましたが、2012年からはコレクターのためだけに発行されるようになりました。発行枚数が減少したことから希少価値が高まった1枚です。

50州25セント硬貨

アメリカ合衆国造幣局の行う特殊硬貨プログラムには「50州25セント硬貨プログラム」があります。このプログラムによって発行されたのが50州25セント硬貨です。

1999年から発行された50州25セントには50種類の図柄があります。なぜなら、1年間に5回新しい硬貨を作り、10年間でアメリカ合衆国にある50州すべての硬貨を発行したからです。

銅・ニッケル素材を使用したこの25セント硬貨のデザインには、それぞれの州のデザインが採用されました。「State Quarters」という名前で親しまれ、多くの人に愛された貨幣です。

流通を目的とした貨幣であったことから、大量に鋳造され、発行されています。そのため、オリンピックやワールドカップの記念硬貨のような希少価値はありません。ただし、コレクターには人気で、買取での需要も高まっています。

パルティア戦争勝利記念貨幣

海外の記念コインには、考古学価値を持つ古い記念コインもあります。その代表となるのがパルティア戦争勝利記念貨幣です。ローマ・アウレリウス帝の時代(116年)に発行されたこの記念コインは、ローマ帝国が大国パルティアを破った記念に発行されたものです。

2世紀中ごろに発行されたと考えられ、歴史的な価値を持っています。表面にはラテン語で「マルクス・アントニヌス帝 アルメニア征服将軍にして偉大なるパルティア征服将軍」と刻まれ、中央にデザインされたのはアウレリウス帝の肖像画です。

また、裏面には「VIC PAR」と書かれた盾を持った勝利の女神Victoriaが描かれています。この記念コインは金素材のため、地金の価値も高いでしょう。さらに、考古学的な価値を持った貴重な貨幣です。よって、買取を依頼する場合には正しい知識を持った買取業者に相談するのがいいでしょう。

パンダ金貨

中国造幣公司から発行されている地金型金貨も買取では人気です。なかでもパンダ金貨には高値が期待できる可能性があります。パンダ金貨は1982年に中国国交正常化10周年を記念して発行され、現在でも毎年発行が続けられています。

額面は1トロイオンスと1/2トロイオンス、1/4トロイオンス、1/10トロイオンスさらに、1/20トロイオンスの5種類があり、表面にジャイアントパンダが描かれているのが特徴でしょう。パンダのデザインは毎年新しくされ、1年ごとに異なったパンダが楽しめます。

発行年によって人気が異なり、需要が高い年のものは収集家の間で高値で取引されることもあるのです。しかしながら、金の保証純度が.999であるため、地金商では安く買取られることが多くみられます。よって、古銭の買取業者で査定を依頼するのがいいでしょう。

2ユーロ記念硬貨

ユーロを通貨としているユーロ圏の国によって発行されたユーロ貨幣は、2004年にすべてのユーロ圏で使用できる法定通貨となりました。そのことを記念して発行されたのが2ユーロ記念硬貨です。歴史的な記念日を祝うためや、現在の特別重要な行事に注目を集める目的で発行された記念硬貨であり、銅とニッケル素材で作られています。

2008年2月までに発行された2ユーロ記念硬貨は、すべてを含めると43種類と多く、それぞれに価値が異なるのが特徴です。なかでも、バチカンの2ユーロ記念貨幣は発行枚数が少ないことから価値が高く、買取に出すと額面の50倍以上といった価格も期待できます。

ただし、2ユーロ記念貨幣の発行数は国によって異なることから、その価値が分かりづらいのが問題です。よって、専門業者に鑑定を依頼するのをおすすめします。